安心して工事を進めるために知っておきたい大規模修繕工事に関する保険📜
安心して工事を進めるために知っておきたい大規模修繕工事に関する保険📜
長年積み立ててきた修繕積立金を使い、1年以上の準備をかけて実施するマンション大規模修繕工事は、居住者様にとって大切なイベントです。
「大規模修繕工事の途中で万が一、施工会社が倒産してしまったらどうなってしまうの?」
「工事完了後も工事箇所に不具合や問題があったら、施工会社はちゃんと対応してくれるの?」
大規模修繕工事に対する不安を解消し、安心して工事を進めるために知っておきたいのが大規模修繕工事のリスクに備える保険の存在です。
今回のコラムでは大規模修繕工事に関する保険についてご紹介をしたいと思います。
※保険とは様々なリスクに備える制度のこと
工事中に施工会社に万が一のことがあったら?
大規模修繕の工事中に万が一施工会社が倒産してしまったら、工事は一体どうなるのでしょうか。
工事の中断や延期、工事を引き継ぐために専門業者へ調査を依頼したり、新たに施工会社を探して契約を締結し直したり、追加の費用負担が発生したりと居住者や管理組合にも大きな負担がかかります。
工事の完成を保証する「工事完成保証」
施工会社が倒産したり、何らかの理由で工事を継続できなくなった場合でも、工事竣工までの完成を保証してくれる「工事完成保証」という制度が存在しています。
施工会社が工事を継続できなくなった場合でも、代替履行業者を斡旋し工事の完成・引き渡しを保証してくれるので、安心して工事を依頼することができます。
この「工事完成保証」制度を提供しているのは、『一般社団法人マンション計画修繕施工協会』(以下MKSと記載。)といった特定の団体に限られており、「工事完成保証」制度を利用することができるのは団体に登録された施工会社のみとなります。
万が一のリスクに備えて、「工事完成保証」を利用したいと考えているなら、施工会社を選定する段階で「工事完成保証」を『利用できる・できない』を確認しておきましょう。
※株式会社第一リフォームは「MKS工事完成保証」の利用が可能です。
工事完了後に工事箇所に問題が発覚したらどうなるの?
保証期間中は施工会社が保証範囲内で対応するのが基本
大規模修繕工事が完了すると、施工会社から発注者である管理組合へ各工事箇所に応じた保証書が提出されます。
保証書には「塗装 2年、防水 5年、防水(屋上) 10年」といったように、保証の対象箇所と保証の期間が記載されています。
保証の対象箇所・期間内に何か問題が発覚した場合、基本的には施工会社に無償で補修をしてもらうことができます。
もし施工会社が倒産してしまっていたら
保証書はあくまでも施工会社が発行する保証のため、たとえ保証期間内であっても、施工会社が倒産をしてしまっていたら、その保証をうけることはできません。
問題が見つかった箇所を補修する場合、管理組合や修繕委員会は、新たに施工会社を探し有償で補修工事をしてもらう必要があります。
既に支払った大規模修繕工事の費用に加え、新たな施工会社を探して補修費用まで追加で支払うことになるため、居住者の方々にも大きな負担やストレスになります。
施工会社の倒産リスクにも備えられる「大規模修繕工事の瑕疵保険」
「大規模修繕工事の瑕疵保険」なら、発注者(管理組合や修繕委員)が別の施工会社へ補修を依頼した分の補修費用を保険会社から直接受け取ることができるため安心です。
この保険に加入する場合、保険会社が保険対象箇所を工事の前後で検査するので、品質の確保にも繋がります。
「大規模修繕工事の瑕疵保険」を提供しているのは、住宅瑕疵担保責任保険法人として国土交通大臣に指定されている、㈱住宅あんしん保証、ハウスプラス住宅保証㈱、㈱日本住宅保証検査機構などがあり、保険を利用するには施工会社がこれらの法人へ事業者登録をしている必要があります。
完成保証と同様、瑕疵保険を利用したいと考えているなら、施工会社を選定する段階で瑕疵保険を「利用できる」・「利用できない」を確認しておきましょう。
※株式会社第一リフォームは、国土交通省の「リフォーム事業者団体登録制度」の登録団体である『一般社団法人マンション計画修繕施工協会』(MKS.A)の構成員のため、「大規模修繕工事の瑕疵保険」をご利用いただけます。また、MKS.A会員は、工事物件が戸当たり100万円以上もしくは請負契約金額1億円以上の物件の場合、原則、瑕疵保険へ加入しなければなりません。
施工会社が加入している保険も念のため確認しておこう
施工会社を選定する際には、「第三者賠償補償」に加入しているかどうかも確認しておきましょう。
「第三者賠償補償」とは、工事中に施工会社が通行人などの第三者にケガをさせてしまったり、財物に損害を与えてしまったりした場合に、損害賠償額などの費用を補償してもらえる保険です。
施工会社が保険に加入していない場合、高額な賠償負担によって会社の資金に影響が出るなど、工事の継続や完成にも影響を及ぼしかねません。
リスクに備えた対策をきちんと行っている会社なのかも念のために確認しておきましょう。
まとめ
①工事中の万が一に備えるなら「工事完成保証」
「工事完成保証」は大規模修繕工事中に、施工会社が倒産してしまっても、代わりの業者を斡旋し工事の完成を保証する制度。工事が途中で止まってしまうといったリスクを防ぐことができます。
この制度を利用できるのは「工事完成保証」を提供する団体に登録された施工業者のみのため、保証を利用したい場合は事前に施工会社へ確認しておく必要があります。
②工事後の万が一に備えるなら「大規模修繕工事の瑕疵保険」
「大規模修繕工事の瑕疵保険」は、工事後に施工箇所に問題が発覚した際、仮に施工会社が倒産してしまっていたとしても、発注者(管理組合や修繕委員会)が別の施工業者へ依頼した補修費用を保険金として受け取ることができます。
この保険を利用できるのは「大規模修繕工事の瑕疵保険」を提供している事業者に登録された施工会社のみのため、利用したい場合は事前に施工会社へ確認しておく必要があります。
③施工会社の加入保険もチェック
万が一の事故などにもきちんと対応してくれる会社なのか、施工会社がどんな保険に加入しているかも念のために確認しておきましょう。
以上、大規模修繕工事に関わる保険についてご紹介をさせていただきました。
この内容が少しでもお役に立てば幸いです🙇♀️
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